「ディスカウント」の言葉に要注意。有名品こそ気をつけたい世界のお土産
何の分野でも「本場の国」があります。相撲といえば日本ですし、アイスホッケーといえばアメリカやカナダなど。
お土産も一緒で、カナダの「メープルシロップ」だとか、メキシコの「ソンブレロ(帽子)」だとか、いろいろと思い浮かびます。
ただ、そんな世界共通ともいえる旅行者のイメージを利用して、観光客に粗悪な商品を売りつける現地の人もいるから要注意です。そこで今回は、世界を旅しながら筆者が実際に現地の人に話を聞き、体験したちょっと注意したい海外のお土産を紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
インドの「ダージリンティー」
インドの北東部、ネパールと中国、ブータンに囲まれた場所に「ダージリン」という街があります。ダージリンといえば、紅茶の一大産地ですよね。「ダージリンって地名なんだ」と思う人もいるかもしれません。
現地では「キャッスルトン」や「マカイバリ」などの有名茶園に取材で足を運ばせてもらいました。その茶園の人たちがいうには、「ダージリンで1年間に生産している茶葉の10倍以上のダージリンティーが世の中には出回っている」とのこと。
しかも本物の素晴らしいダージリンティーは、ドイツやイギリス、日本などの商社が買い占めていくので、インドやネパールなど周辺諸国の街中にある茶葉の販売店には、ニセモノのダージリンティーも多いとの話もありました。
茶葉の店主からも話を聞いてみました。ダージリンや、ネパールの首都カトマンズにある茶葉の販売店にいくつか足を運ぶと、そのうちのある店主が、「ネパールのイラム産をダージリンティーとして売っている」「もしくは基準以上に混ぜている」という話をこっそり教えてくれました。イラムはダージリンと同じ山岳地帯にありますが、国はネパールです。
もちろん現地には歴史も実績も豊富な茶葉専門店もあり、事前にそれらの情報を仕入れていけば、本物のダージリンティーが購入できます。
問題は何も下調べせず、目に付いた茶葉の販売店で「ダージリンティー」と書かれた茶葉を買うと、ニセモノか、ほかの産地の茶葉が大量に混ぜ込まれた商品をつかまされる可能性が高まります。要注意ですね。